また、行う手続の数だけ同じ戸籍謄本等を通数分取得すれば、複数の手続を同時進行で進めることはできます。

　しかし、過去のコラム「法定相続情報証明とは（４）」でもご説明したとおり、相続に関する手続に必要となる戸籍謄本等は大抵の場合、分量が多くなります。そうすると、ただでさえ分量が多くなる戸籍謄本等を、複数枚ずつ取得していかなければならず、その手間、費用ともに大きく膨れ上がることになるのです。

　こうなるとやはり、各種１通ずつ取得した戸籍謄本等を、各々の手続に順次提出して使い回しをするしかないでしょう。しかし、相続に関する各種手続の処理に相当の時間がかかることを考えると、全部の手続を終えるまでにはかなりの期間を要することになります。