2021.10.21 | コラム
秘密証書遺言とは、遺言者が用意した遺言書を公証役場に持ち込み、その遺言書の存在を保証してもらうというものです。
秘密証書遺言の場合は、公証人や証人に遺言内容を口述する必要がないため、誰にも内容を打ち明けたくない時などに用いられます。
メリットを解説していきましょう。
1.遺言書の存在保証
遺言書が存在するという事実を確実にします。
2.全文自筆の必要がない・代筆が認められる
自筆証書遺言の場合と異なり(自筆証書遺言の詳細はコラム「遺言(遺言書)の種類① 自筆証書遺言とは」参照)、秘密証書遺言は公証人がその存在を確認するため、遺言者の署名・押印があれば、パソコンでの作成や代筆による遺言書の作成が認められます。遺言者による日付の記載も不要です。
次にデメリットを解説しましょう。
1.費用がかかる
秘密証書遺言の費用は定額の1万1,000円となっています。
2.証人2名以上が必要になる
秘密証書遺言の場合にも、公正証書遺言の場合と同様に(自筆証書遺言の詳細はコラム「遺言(遺言書)の種類③ 公正証書遺言とは」参照)証人2名以上を用意しなければなりません。
3.遺言書の形式面・内容面のチェックが受けられない
秘密証書遺言はその内容を明かすことがないため、形式面・内容面のチェックが一切受けられません。形式面における注意点はわずかですが、遺言の内容面において問題があった場合、無効を免れないことになります。
4.検認が必要になる
前述のとおり、秘密証書遺言は形式面・内容面における公証人のチェックを受けることができないため、「検認とは」のコラムでお伝えした検認手続が必要になり、相続人等の負担になることが考えられます。
5.死後、発見されない可能性がある
秘密証書遺言は、公正証書遺言と異なり、手続の後は遺言者が持ち帰り、1人で保管します。そのため、死後になっても相続人等が遺言書を発見できない可能性があります。
6.発見した相続人等が故意に遺言書を破棄・隠匿するおそれがある
公証役場での手続によって、遺言書を発見した相続人等から変造・偽造を受ける危険性は極めて低くなりますが、破棄・隠匿を受ける危険性は解消できません。
ご覧頂いてわかるように、秘密証書遺言はデメリットが非常に多く、実務上ほとんど利用されていません。遺言内容を知られたくない余程の事情がない限り、秘密証書遺言の選択は再考された方がよろしいでしょう。
秘密証書遺言の場合は、公証人や証人に遺言内容を口述する必要がないため、誰にも内容を打ち明けたくない時などに用いられます。
メリットを解説していきましょう。
1.遺言書の存在保証
遺言書が存在するという事実を確実にします。
2.全文自筆の必要がない・代筆が認められる
自筆証書遺言の場合と異なり(自筆証書遺言の詳細はコラム「遺言(遺言書)の種類① 自筆証書遺言とは」参照)、秘密証書遺言は公証人がその存在を確認するため、遺言者の署名・押印があれば、パソコンでの作成や代筆による遺言書の作成が認められます。遺言者による日付の記載も不要です。
次にデメリットを解説しましょう。
1.費用がかかる
秘密証書遺言の費用は定額の1万1,000円となっています。
2.証人2名以上が必要になる
秘密証書遺言の場合にも、公正証書遺言の場合と同様に(自筆証書遺言の詳細はコラム「遺言(遺言書)の種類③ 公正証書遺言とは」参照)証人2名以上を用意しなければなりません。
3.遺言書の形式面・内容面のチェックが受けられない
秘密証書遺言はその内容を明かすことがないため、形式面・内容面のチェックが一切受けられません。形式面における注意点はわずかですが、遺言の内容面において問題があった場合、無効を免れないことになります。
4.検認が必要になる
前述のとおり、秘密証書遺言は形式面・内容面における公証人のチェックを受けることができないため、「検認とは」のコラムでお伝えした検認手続が必要になり、相続人等の負担になることが考えられます。
5.死後、発見されない可能性がある
秘密証書遺言は、公正証書遺言と異なり、手続の後は遺言者が持ち帰り、1人で保管します。そのため、死後になっても相続人等が遺言書を発見できない可能性があります。
6.発見した相続人等が故意に遺言書を破棄・隠匿するおそれがある
公証役場での手続によって、遺言書を発見した相続人等から変造・偽造を受ける危険性は極めて低くなりますが、破棄・隠匿を受ける危険性は解消できません。
ご覧頂いてわかるように、秘密証書遺言はデメリットが非常に多く、実務上ほとんど利用されていません。遺言内容を知られたくない余程の事情がない限り、秘密証書遺言の選択は再考された方がよろしいでしょう。