遺産分割調停・審判とは

2021.10.06 | コラム

 「遺産分割とは」「遺産分割に期限はあるか」「遺産分割を放置するリスク」のコラムでは、遺産分割の難しさや、遺産分割を放置し続けることのリスクについてお伝えしました。

 「遺産分割を急がなければならないことはわかった。それでも相続人間の話し合いがまとまらない」といった場合には、どうすればよいのでしょうか。


 そこで考えうる手段が、遺産分割調停というものです。

 遺産分割調停とは、遺産分割協議で相続人同士の話し合いがまとまらない場合などに、家庭裁判所において、さらに裁判官と調停委員を加えて話し合いによる解決を目指す手続のことです。

 遺産分割調停では相続人同士が顔を合わせることは少なく、基本的には調停委員と個別に話し合うことになります。相続人同士が顔を合わせてする話し合いでは、感情的になり協議がまとまりにくいので、裁判官や調停委員が間に立ち各々の主張を調整することで解決を目指していこうというわけです。


 遺産分割審判とは、遺産分割調停でも解決がされなかった場合に、自動的に移行する手続のことです。遺産分割協議や遺産分割調停では、あくまでも相続人間の話し合いによる解決を目指しましたが、遺産分割審判では、当事者の主張や証拠に基づいて裁判官が最終判断を下すことになります。

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