2021.10.19 | コラム
公正証書遺言とは、公正証書として公証役場で保管してもらう遺言のことです。
作成の流れとしては、遺言の内容について公証人と打ち合わせをした後、打ち合わせで決めた作成日に遺言者と証人2名以上が公証役場に出向いて遺言書を作成します。
それでは公正証書遺言のメリットを見ていきましょう。
1.無効になる可能性が極めて低い
公正証書遺言は、どのような遺言内容にするか公証人と打ち合わせをした上で作成されるため、形式面・内容面において無効となる可能性が極めて低くなります。
2.自筆できなくとも作成することができる
公正証書遺言は自筆証書遺言とは異なり(自筆証書遺言の詳細はコラム「遺言(遺言書)の種類① 自筆証書遺言とは」参照)、作成日に遺言者が遺言内容を口述し、公証人が筆記する方法で作成されます。この場合も、原則として遺言者の署名・押印は必要になりますが、まったく字が書けない・口がきけない・耳が聞こえない等の場合には、それぞれに適した対応がされるため問題はありません(民法969条4号、969条の2第1項・2項)。
また、病気や怪我等の事情により遺言者が公証役場へ出向けない場合には、公証人が遺言者の自宅や病院等に出張する方法で作成することもできます(この場合には日当が発生します)。
3.原本が保管される
公証役場において遺言書の原本が保管されるため、相続人等からの破棄・隠匿・変造・偽造を受ける危険がありません。また、遺言者には遺言書原本のコピーである謄本が交付されますが、仮にこの謄本を紛失してしまっても再発行することが可能です。
4.検認手続が不要になる
公正証書遺言を利用することで、「検認とは」のコラムでお伝えした検認手続が不要になり、相続人等の負担を解消することができます。
メリットの多い公正証書遺言ですが、いくつかのデメリットも存在します。解説していきましょう。
1.作成費用がかかる
公正証書遺言に記載する財産の価額に応じた作成費用がかかります。作成費用は全国一律ですので、詳細は日本公証人連合会のホームページをご参照ください(「1 遺言」→「3 公正証書遺言の作成」→「Q7.公正証書遺言を作成する場合の手数料は、どれくらい掛かるのですか。」)。
https://www.koshonin.gr.jp/business/b01
2.証人2名以上が必要になる
公正証書遺言の作成には、公証人から質問を受け、遺言内容を遺言者とともに聞き、そして遺言書に署名・押印する証人が2名以上必要になります。
さらに、この証人には遺言者の推定相続人、遺贈を受ける者(受遺者)、これらの者の配偶者・直系血族や未成年者などがなることはできません(民法974条)。
つまり、証人は遺言内容の読み聞かせを受けるため、遺言による利害のない者で、内容の正常な判断ができる者である必要があるというわけです。
このような理由から、遺言内容の相談を含めた証人の依頼を専門家にすることが多くなっています。
作成の流れとしては、遺言の内容について公証人と打ち合わせをした後、打ち合わせで決めた作成日に遺言者と証人2名以上が公証役場に出向いて遺言書を作成します。
それでは公正証書遺言のメリットを見ていきましょう。
1.無効になる可能性が極めて低い
公正証書遺言は、どのような遺言内容にするか公証人と打ち合わせをした上で作成されるため、形式面・内容面において無効となる可能性が極めて低くなります。
2.自筆できなくとも作成することができる
公正証書遺言は自筆証書遺言とは異なり(自筆証書遺言の詳細はコラム「遺言(遺言書)の種類① 自筆証書遺言とは」参照)、作成日に遺言者が遺言内容を口述し、公証人が筆記する方法で作成されます。この場合も、原則として遺言者の署名・押印は必要になりますが、まったく字が書けない・口がきけない・耳が聞こえない等の場合には、それぞれに適した対応がされるため問題はありません(民法969条4号、969条の2第1項・2項)。
また、病気や怪我等の事情により遺言者が公証役場へ出向けない場合には、公証人が遺言者の自宅や病院等に出張する方法で作成することもできます(この場合には日当が発生します)。
3.原本が保管される
公証役場において遺言書の原本が保管されるため、相続人等からの破棄・隠匿・変造・偽造を受ける危険がありません。また、遺言者には遺言書原本のコピーである謄本が交付されますが、仮にこの謄本を紛失してしまっても再発行することが可能です。
4.検認手続が不要になる
公正証書遺言を利用することで、「検認とは」のコラムでお伝えした検認手続が不要になり、相続人等の負担を解消することができます。
メリットの多い公正証書遺言ですが、いくつかのデメリットも存在します。解説していきましょう。
1.作成費用がかかる
公正証書遺言に記載する財産の価額に応じた作成費用がかかります。作成費用は全国一律ですので、詳細は日本公証人連合会のホームページをご参照ください(「1 遺言」→「3 公正証書遺言の作成」→「Q7.公正証書遺言を作成する場合の手数料は、どれくらい掛かるのですか。」)。
https://www.koshonin.gr.jp/business/b01
2.証人2名以上が必要になる
公正証書遺言の作成には、公証人から質問を受け、遺言内容を遺言者とともに聞き、そして遺言書に署名・押印する証人が2名以上必要になります。
さらに、この証人には遺言者の推定相続人、遺贈を受ける者(受遺者)、これらの者の配偶者・直系血族や未成年者などがなることはできません(民法974条)。
つまり、証人は遺言内容の読み聞かせを受けるため、遺言による利害のない者で、内容の正常な判断ができる者である必要があるというわけです。
このような理由から、遺言内容の相談を含めた証人の依頼を専門家にすることが多くなっています。