登記名義人住所・氏名変更登記の義務化について(6)

2024.02.29 | コラム

 前回のコラムでは、「職権登記」とは、国民側からの申請によってする登記ではなく、法務局の登記官が自ら行う登記のことをいうのだとご説明しました。

これを踏まえた上で、令和3年4月に成立した不動産登記法の改正に含まれる、「登記官による職権登記制度」について見ていきましょう。


 令和8年4月1日以降に、新しく不動産の所有権登記名義人となる者(法人でない個人の場合)は、その登記申請の際に従来の申請内容に加えて、生年月日等の「検索用情報」というものを提出することになります。

 そして、法務局は提出されたこの「検索用情報」を用いて、住基ネットに照会をかけることができます。その際に、上記申請後に所有権登記名義人の住所や氏名に変更が生じていた場合、その変更を確認した登記官は、当該所有権登記名義人の承諾を得た上で「職権登記」による登記名義人住所・氏名変更登記をすることができるというものです。

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